光ヶ丘病院では、医療と高岡銅器とのコラボレーションとして、高岡銅器の癒しの音の活用に挑戦しています。医療・介護・リハビリ・予防医学への活用に加え、様々な高岡銅器の音が入ったオリジナル曲の制作を行い、病院内や地域向けイベントでの演奏、SNSでの発信やCD制作などを通じて、高岡や高岡銅器の音の魅力や可能性を県内外に発信することを目指しています。
<光ヶ丘病院の取り組み〜ひかりプロジェクト>
光ヶ丘病院では、「ひかりプロジェクト」として、音楽・アート・農活動・イベント・他分野とのコラボ・イベントなどを通じて、子どもから高齢者まで障がいの有無に関わらず、皆が居心地よく繋がれる場所をつくることや高岡を元気にすることを目指しています。その取り組みの一つが「ヒカリズム」です。
<高岡銅器の癒しの音の可能性>
リハビリや音楽療法への活用、楽器演奏の練習による認知機能向上、1/fのゆらぎによる心のケアへの活用、従来の音楽療法やドラムサークルに取り入れることで高岡を発信するツールとしての活用などが挙げられます。
<高岡銅器の癒しの音の活用〜病院での活用・瑞龍寺・さくらまつりでの演奏披露・CD制作>
2020年から、株式会社能作さんから寄贈いただいた、風鈴を音階にした鐘を音楽療法やリハビリテーションに活用してきました。また、「ヒカリズム2023」では、「令和5年度高岡市市民共創チャレンジ事業」の一つとして、さまざまな高岡銅器の音の可能性を知っていただくために、国宝瑞龍寺にて、音楽と健康に関するトーク・高岡銅器のオリジナル曲「天女」「瑞龍のこだま」の音楽鑑賞・複数の高岡銅器が入ったドラムサークルを県内外からの170名の参加者とともに行いました。「ヒカリズム2024」では、「令和6年度高岡市市民共創チャレンジ事業」の一つとして、そのオリジナル曲「天女」と「瑞龍のこだま」に、能作さんの風鈴(ベル)、山口久乗さんの久乗編鐘やてのりん・ヘブンズベル、宮津商店さんの銅鑼、シマタニ昇龍工房さんのおりんなど、様々な複数の高岡銅器の音を入れて収録し、モメンタムファクトリーoriiさんの高岡銅器の着色の色あいのカバーでCDを作成しました。4月13日の「光ヶ丘病院さくらまつり2025」では、オリジナル曲を高岡銅器の企業さんと一緒に演奏し、地域の皆さんにもご披露しました。高岡銅器の音比べやドラムサークルなども行い、800名もの県内外からの参加者があり、高岡銅器の可能性を知っていただく機会となりました。
<今後の予定と可能性>
このようなヒカリズムの取り組みを通じて、高岡銅器の癒しの音の活用の可能性を、実際に病院で取り入れることに加え、瑞龍寺でのヒカリズムや光ヶ丘病院さくらまつりなどを通じて、県内外の多くの方に知っていただくことができました。また、おそらく世界初の複数の高岡銅器の音が入ったオリジナル曲のCDの制作により、形に残すことで、高岡や高岡銅器の癒しの音の可能性を発信する新たなツールとなりうると思われます。
今後も当院は、高岡銅器を積極的に活用し、イベントなどを通じて、体験する機会を作り、発信していく予定です。リハビリファームでのイベントでは高岡銅器制作体験(6/7株式会社能作の錫の体験・9/27有限会社モメンタムファクトリーオリイの着色体験)も行います。また、高岡銅器の音の効果についての臨床研究も進めていく予定です。将来的には、リハビリツーリズムなどを行い、健康と伝統文化の融合を新しい高岡の魅力として発信し、観光業ともコラボレーションしていきたいと考えています。