巻頭言 ほほえみ第75号(平成31年1月号)

 編集委員に無理がかからないように「ほほえみ」は5か月ごとに発行していますが、今回は丁度新年号となります。1年前は36年振りの豪雪で交通マヒを経験しましたが、北陸新幹線は通常運行で助かりました。7月は、今まで経験したことのない猛暑でした。今年の5月に平成は終焉を迎えますが、今年こそ大災害は起こってほしくないと願っています。

 人口減少時代(富山県は一九九八年がピークでした)を迎える中で、当院の入院患者数は若干増加しましたが、病床稼働率は回復していません。最近1年間の新規入院者の平均在院日数は42日で75%が元気で退院しており、当院は慢性期主体ですが療養でなく治療の役割を担っていると言えます。31床の13対1病棟では平均在院日数が16~19日に短縮しており、重症率も毎月30%以上あります。重症で寝たきり・認知症の方を多く引き受けていますが、基幹病院や連携の会参加医院や関連施設からバランスよく紹介があり、感謝しています。これは連携がうまくいっている為と、常勤医8名と多く、良質なケア・リハビリに真摯に取り組んでいるスタッフがいて、当院が急性期機能を有している為と思っています。2つの医療療養病棟は重症医療区分が90%、医療区分3は70%超であり、在宅復帰率は70%を超え、在宅復帰加算を継続しています。

 10月から介護療養病棟は短期入所を医療療養病棟に移動させ、介護医療院として発足しました。ほとんどが要介護4か5の重症者ですが、医療に生活機能が加わります。尊厳を重視し、地域に開かれた施設として、少しずつ特徴を出していきたいと思っています。光ヶ丘病院は60床減って一七七床と二百床未満になりますが、在宅療養支援を一層進めていきます。

 地域にもっと出向いて様々な貢献をしていきたいものです。通所リハビリのスタッフが某特養で指導を行なっています。出前講座は佐野公民館、教願寺、福田公民館で行なってきましたが、今後も積極的に行います。認知症カフェは公民館などで年10回行なっており、高陵下関地域包括では連日、地域に出向いて活動中です。

 老健おおぞらは、4月の改正で2ランクアップし、在宅強化型老健になり、今も維持しています。老健は在宅支援・在宅復帰施設と定義されたので、有老おおぞらやケアハウスおおぞらを有効に活用し、基幹病院や開業医と連携しながら、無理せず超強化型を目指します。過酷な条件下で頑張っている職員に敬服しています。

 収支が改善した今季、職員は自信を持ってケアの質向上に努めて下さい。

紫蘭会理事長  笠島 學

巻頭言 ほほえみ第74号(平成30年8月号)

 多大な被害を出した西日本水害は、自然の猛威を実感し、その後の連日猛暑にはお手上げ状態で、37年振りだという平成30年北陸豪雪は忘却のかなたにあります。広報誌「ほほえみ」は5か月毎の発行ですが、これは編集委員が専属でなくても出来る間隔と思って始めましたが、5か月の間に随分変化がありました。

 今春に診療報酬・介護報酬の同時改定があり、まず私が県支部長をやっている老人保健施設(老健)では、在宅復帰施設・在宅支援することが明文化され、在宅復帰率やベッド回転率や入退所訪問指導の割合やリハ職・支援相談員の配置や重介護者の割合など10項目を指標化し、超強化型からその他までの5ランクに報酬額が分類され、明暗が分かれました。幸い老健おおぞらでは、2番目の在宅強化型を取得できています。これは併設のグループホーム9床を有料老人ホームに変え、ホームヘルパーを再開し、在宅の受け皿にしたのが有効だったのもありますが、何といっても老健の役割を理解した職員の意識が変わり、向上意欲が出てきたことが大きな収穫です。通所リハビリの利用者も増え、今、おおぞらは活気があります。リハ職員などがもう少し増えてくれるのを願っています。

 病院のほうは、5人の新社会人新人ナースや2桁の看護学生がようやく仕事に慣れてきました。13対1看護病棟では、基幹病院や特養や老健おおぞらや在宅からバランスよく入院があり、過去最高の患者引き受けの月もありました。重症度は30%を超え、平均在院日数は17日に短縮しています。2つの医療療養病棟は医療区分3の最高ランクが最多を占め、寝たきり・認知症があり、医療が必要な患者さんを多く引き受けています。骨折脳卒中連携パスの方も多くおられ、今春から高く評価された在宅復帰機能強化加算を取得しています。ただ、殆ど重症患者なので、退院が非常に多く、満床とは程遠い状態なのが悩みです。

 介護療養病棟を転換して、生活の場でもある「介護医療院」にする準備中ですが、今秋に開設します。1人当たり8平方メートル以上あり、減算なく移行できます。医療区分が低いが自宅には戻れない人の受け皿になるでしょう。地域包括ケア病床からの移行も老健と違って在宅扱いになるので人気が出るかもしれません。尊厳とプライバシーを重視し、地域に開かれた施設にしていきたいと思っています。

紫蘭会理事長  笠島 學

巻頭言 ほほえみ第73号(平成30年3月号)

 今冬の北陸は大雪で、56豪雪以来と言われていますが、車社会になってから経験したことのない大渋滞となった日もありました。雪に強い北陸新幹線があって良かったですが、雪かきにうんざりしています。

 さて、病院の病床稼働率は低下傾向にあり、101131では3年間で4ポイント低下しているデータもあります。当院でも入院者も多いが、元気で退院する方や死亡退院も更に多く、稼働率が80%という病院開設以来の数値に青くなったのは、つい2か月前でした。先月は月別で最多の入院数となり一息つきましたが、満床には程遠い状態です。基幹病院からの重症患者や脳卒中・骨折連携パスの予定入院もありますが、自宅や施設からの緊急入院が急増しています。これは、在宅サービス部門を充実させ、医療・医療連携のみならず、医療・介護連携を進め、安全で質の高い医療・ケアを提供せよという天の声だと思います。外来稼働時間帯であれば、人工呼吸器を含むどんな重症患者でも、寝たきりで不穏行動のある認知症患者でも引き受ける「急性期機能」をもった病院であるべきです。当院の131病棟は重症度が3040%もあり、基幹病院に劣らないケアを行なっています。

また、入院直後から退院後の生活を考えて行動する「在宅マインド」をもった、ケアマネ的発想がある医師・看護師・リハ療法士・介護福祉士などであるべきだと思っています。嬉しいことに、4月から5人の新人ナースや看護学生卒業などでナースが一挙に2桁も増えます。期待を裏切らない卒後教育をして下さい。

10月から1病棟を介護から医療療養病棟に転換しましたが、医療区分の高い患者が徐々に増えてきました。

1月から老健おおぞらに併設のグループホーム9床を有料老人ホームに変換しました。新設の訪問介護や通所リハビリ・訪問看護の活躍の場が拡がり、老健では、安定的に在宅復帰加算が取得できます。今後は、通所リハビリを重介護度の方に、もっと利用してもらえるよう、短時間リハ及び長時間リハの利用を進めていきます。老健のリハ療法士を増員し、退所後の訪問リハも新規に施行し、週3回以上リハビリを行なうスーパー強化型老健を目指します。

4月の同時報酬改定では、面積基準をクリアしているので、介護病棟を早々に介護医療院に転換することを検討しています。また、病院・老健・在宅部門が一体となり、医療機関・施設・地域と連携を深めたいものです。

紫蘭会理事長  笠島 學

巻頭言 ほほえみ第72号(平成29年10月号)

 9月に全日病学会が金沢であり、先駆的な病院の発表を興味深く聴きました。そっくり同じ事はできないけど、より良い病院にするためのヒントとなり、元気をもらいました。4題の発表を含めて20名も職員が参加したので、学会で感じたことを糧にして、今後に生かしてほしいものです。

 当院は慢性期医療が主体ですが、13対1病棟では重症度医療看護必要度が、毎月30%を超えています。7対1急性期病院の最多帯は25から29%なので、それより高値で、重症対応がしっかりと出来ているといえます。認知症や寝たきりで医療を要する重症患者を積極的に受け入れています。急患や急変に対応できる急性期機能を持ち、安全で質の高いケア・医療を提供していきますが、それには絶えず真摯に自己研鑽を積み重ねることが必要なのは言うまでもありません。

 各疾患別リハビリで最高ランクのリハビリは栄養状態を改善しフレイル(虚弱)に対応した歩行訓練も大切ですが、排泄と嚥下リハビリの充実が在宅へ帰すカギになります。PTOTの病棟別配置により在宅復帰を高めることを検討しています。また今後激増する認知症に対しては認知症ケア加算1を算定し、週1回の病棟ラウンドや全職員対象の研修会を行なっていますが、高岡市認知症初期集中支援チームを委嘱され、ケアマネージャーや地域包括支援センターの困難事例に対応しているので、在宅部門の方々と強い信頼関係を築けました。

 2か月に一度開催している地域医療連携の会では在宅医療を行っておられる先生方と顔の見える関係を構築でき、一定数の紹介があります。

 医療度の高い患者さんに対応するため、10月に介護療養病棟の1つを医療療養に変換します。また、年内に老健の中にあるグループホームを老人ホームに転換しますが、職員が協力し合って在宅生活を支え、老健の在宅復帰率を高める一助にしたいと思っています。更に、病院内を改修し、急性期病院からの重症者に対応できる在宅施設を院内に作れないか検討中です。

 来春に同時改正があり、病院機能分化や地域医療構想も進捗しますが、何があっても、地域に信頼され、質の高いケアをやっていきたいものです。いつも言っていますが、法人は、一つ上の資格取得など、やる気のある職員を全面的に支援していきます。

 

紫蘭会理事長  笠島 學

お見舞いメールは年末年始お休みいたします

ご不便をおかけして申し訳ありませんが、年末年始お見舞いメールをお休みいたします。

   お休み期間:1231日(日)~ 13日(水)

この期間もご利用頂くことは可能ですが、メールのお渡しは 14日(木)以降になります。

今後とも、お見舞いメールをよろしくお願いいたします。

「医師のご紹介」ページを更新しました

「医師の紹介」ページを更新し、新たに  一栁 健次 医師 が加わりました。
主な診療・専門分野は、
  甲状腺疾患、放射性ヨード治療(甲状腺がん)、塩化ラジウム治療
資格は、
  放射線科専門医、日本核医学認定医
です。
今後ともよろしくお願いいたします。

乳がん検診予約カレンダーを導入しました

平成296月から、乳がん検診予約カレンダーを導入しました。

それにより、乳がん検診の予約状況をホームページにて把握することができます。

ただ、ホームページから直接予約することはできませんので、お申込みやお問い合わせの際は、内容を確認の上お電話にてご連絡下さい。

 

以下のルートから入ることができます。

・光ヶ丘病院のご案内 > 乳がん検診予約カレンダー

・トップ画面の「外来受診のご案内」枠の中の 乳がん検診予約カレンダー

巻頭言 ほほえみ第71号(平成29年5月号)

 

 新年度となり、10数人の新しい仲間を迎えることが出来ました。何といってもマンパワーが法人活力の源です。存分に力を発揮してください。又これで5人目となる准看から正看へ見事合格した嬉しい知らせも入りました。今回は慶応義塾医学部新聞(第七八五号平成29年3月31日発刊)のコラム掲載文を巻頭言とします。

 

鑑往知来

 

 北陸新幹線で繋がったとはいえ、東京からは遠く離れており、冬は雪のため活動が鈍る富山の片田舎で、慢性期医療主体の民間病院からの報告です。実は丁度8年前に、この慶應義塾醫学部新聞の「論壇」に「地域医療を支える良質な慢性期医療」と題して投稿しました。当時の主張は今と全く変わっていませんが、激動の医療情勢に乗り切れていないとも言えます。医療は急性期基幹病院と開業医だけで行なえるものではなく、良質な慢性期医療が絶対に必要で、寝たきりや認知症は多職種によるチームケアが確立されている療養病床の得意分野であり、地域連携室を通しての様様な形の連携や訪問診療・訪問看護・訪問リハビリ・通所リハビリ・ショートステイなどの在宅部門を充実させて地域と共に歩む姿勢が必要です。病院の機能分化で慢性期病床が将来半減する時代ですが、既に療養病床の病床利用率は9年で3ポイント落ちており、田舎では人口減少が追い打ちをかけて収支の悪化を招いています。今後は医療区分の高い療養患者にも居住費を徐々に上げていき、殆ど在宅、時々入院を合言葉に在宅へのシフトを強引に迫るでしょう。我々は在宅部門を一層充実させるとともに、急性期機能を高めて勤務時間帯なら救急患者をいつでも引き受ける在宅療養支援病院としての機能を持つべきです。定期的に開催している在宅医療連携の会の先生方からの紹介が増えています。そして患者や地域に選ばれる病院になるには、何といっても人材育成を最重視すべきです。慢性期医療には全人的な心あるケアが求められます。一つ上の資格を目指せ、やる気のある職員に援助を惜しまないと言い続けてきました。学会発表が当たり前になり、認定看護師が5人おり、認知症ケア専門士を22人が取得しました。激務の中にやりがいや温かみのあるケアを求めている職員と共に地域に貢献したい。

(紫蘭会光ヶ丘病院理事長 笠島 學 外51回)

 なお、原文は慶應医同窓会ホームページに載っています。

紫蘭会理事長 笠島 學

 

高岡市認知症介護家族支援事業 オレンジ倶楽部のご案内   平成29年1月14日(土)開催

寒い日が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。1月は中田コミュニティセンターで五平餅つくりをしたいと思います。
また、音楽を楽しんだり、体操を取り入れたりして良い時間を過ごしたいと思います。

お忙しいとは思いますが、皆様のお越しをお待ちしております。

詳細は以下のイメージをクリックして下さい。

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平成28年度オレンジ倶楽部 開催予定表

 

認知症や介護に関する知識や技術などについて学ぶための教室や、認知症の方や認知症の介護をしている方の相互の交流を図るため、情報交換会や交流会を開催します。
開催時間は、各回とも 1330分~1530分 です。
参加をご希望の方はお気軽にお問い合わせ下さい。

連絡先  TEL0766-63-6035 (はやしひろやす)

         FAX0766-63-8818

 

日時

場所

住所

内容

平成28年4月9日(土) 光ヶ丘病院    
平成28年5月14日(土)

おとぎの森

  ヨガ活動
平成28年6月18日(土)

社会福祉協議会館

  大学生の音楽ボランティア、活動
平成28年7月16日(土)

戸出コミュニティセンター

  七夕つくり
平成28年8月20日(土)

鳳鳴苑

  回想法(ダスキン)
平成28年9月10日(土)

福岡健康福祉センター

  劇(ダスキン)
平成28年10月8日(土)

介護老人保険おおぞら

  音楽療法(増田さん)
平成28年11月12日(土)

上渡・東石堤公民館

  いきいき脳トレ
平成28年12月10日(土)

光ヶ丘病院

  オカリナ、ケーキ作り
平成29年1月14日(土)

中田コミュニティセンター

939-1272

富山県高岡市下麻生1108

お菓子作り
平成29年2月4日(土)

社会福祉協議会館

933-0866

富山県高岡市清水町1丁目730

 
平成29年3月11日(土)

福岡健康福祉センター

939-0132

高岡市福岡町大滝22番地