巻頭言 ほほえみ第76号(令和元年6月号)

巻頭言 ほほえみ第76号(令和元年6月号)

2019.10.09

 平成から令和に年号が変わりましたが、令和が平和で穏やかな時代であることを願い、万葉集ゆかりの歴史文化都市高岡が、もう少し元気になることを期待しています。

 県内の慢性期主体病院の多くが患者減に直面している中、お蔭様で当院は入院患者増となってきました。医療が必要で寝たきりで高度の認知症を有するかたを多く引き受けていますが、地域の医療介護機関との連携がうまくいっていることや、当院が慢性期医療主体でありながら急性期機能を有していることが挙げられますが、何といっても頑張ってくれた多くの職員のおかげです。31床しかない看護13対1病棟は、10対1の重症度や平均在院日数や看護職員数の基準を最近はずっとクリアしているので、医療療養病棟が満床のため転棟できず、平均在院日数がクリアできなくなることや、紹介患者が急減することも憂慮されますが、病棟改修が終わり次第、看護10対1に移行したいです。

 リハビリ職員の増加で脳血管リハビリは最高ランク1に戻りますが、リハビリ科医師と言語聴覚士などが協力して摂食嚥下リハビリを一層充実させ、脳卒中・骨折連携パスを積極的に受け入れ、医療療養病棟の在宅復帰加算の継続取得に寄与し、在宅部門である通所リハビリ・訪問リハビリや訪問看護や短期入所やケアマネージャーや地域連携室は地域との連携を深め、充実させるのは当然の使命です。

 老健おおぞらは、昨春の報酬改正で基準型から2ランクアップの強化型となり、老健本来の機能である在宅復帰・在宅支援の役割を担っています。数か月間クリアできている超強化型取得への準備中です。老健は利用者を中心に多職種連携でケアしていますが、介護職員処遇改善加算が改正され、リーダー級の介護福祉士の更なる処遇が求められています。老健の要である介護職員は向上心を持ってケアの標準化を理解し、ケア段位の取得や段位指導者を目指しましょう。

 7月28日に恒例の光ヶ丘病院夏祭りを開催します。地域友好の場ではありますが、大地震などの災害が起こった場合の避難拠点を想定して、従来職員で行なっていた焼きそばなどのコーナーを地元の方の協力を仰ぐことにしました。万が一に備えて地元住民と具体的な協力体制ができれば、と思っています。

 当法人の業績は好調ですが、職員は自負と謙虚さをもって、真摯にケアの質の向上に努めて下さい。
 

紫蘭会理事長  笠島 學