巻頭言 ほほえみ第33号(平成13年5月発行)

巻頭言 ほほえみ第33号(平成13年5月発行)

2001.04.11

4月に介護福祉士の合格発表があり当法人より8名が合格しました。病院が療養型を取得してから初めての試験なので注目していましたが、全国の合格率46%をかなり上回ったようです。特に准看の合格者は福祉も習得されたわけで今後の視野の広い活躍を期待しています。

 

このたび3床の介護保険適応病床が認められたため、2N病棟(60床)が介護保険適応、1A病棟(57床)が医療保険適応の療養病棟となります。患者さまの移動に大変な労力と混乱を伴います。政策に振り回された感のある余計な負担ですが、今回限りのことなので、どうかご協力をお願いします。

 

老健おおぞらの増設工事は9月1日に竣工予定です。日本でも数ヶ所しかない医療法人立のケアハウスは定員24人と小規模ですが、車椅子に対応したぬくもりのある部屋を心掛けました。1階のグループホーム6室は、職員の配置を厚くして、我が家にいるような雰囲気で、痴呆の方を24時間対処します。1階の通所リハビリテーション(デイケア)は定員を拡大し、病院と同じように2名のリハビリ士の配属を考えています。浴槽は座位のまま入浴できる特殊浴槽2台の他に2ヶ所の生活リハビリ式1人浴槽や一般浴槽を備えます。おおぞらに入所の方の利用も勿論できるので、入所・通所を問わず、個々の身体レベルに応じた入浴法が選択できます。おおぞらでは、夜勤者を5名に増員して、ケアハウス入居者にも対応できる体制をとります。

 

居宅サービス部門である2ヶ所の通所リハビリ(デイケア)、2ヶ所のホームヘルパーステーション、訪問看護ステーションほのぼののいずれもが僅かながら利用者を増やしており、3つの居宅介護支援事業所も悪戦苦闘ながら順調に活動しています。ほのぼので訪問リハビリをはじめました。

 

施設サービスと在宅サービスが一連の流れの中で提供できるよう、医療・ケアの質の向上と情報の透明性を高めるよう一層研鑚したいものです。特に、苦情は「宝」としてとらえ、患者さまやご家族に高い評価が得られるよう様々な予防措置や各方面との連携をとっていきたいと思っています。病院では地元代表の方々にモニター委員を委託しました。はっと・ひやり・事故報告は月数件のペースですが、匿名性を高め、出し易い工夫が必要です。地域の医療機関全体でリスク・マネジメント・センターが設置されるのを切に望んでいます。

 

世紀末に開いたホームページが最近ようやく形を整えてきました。ホームページには法人の理念や沿革、介護教室や誕生会での話題、サンシャイン・メドックの受診者の増加推移、健康のための食事メニュー、夜勤手当などを掲載した求人欄、職員の声コーナーなど盛りだくさんの内容を常時更新していますので是非見てください。口座引落としによる支払いやデビットカードでの支払いが可能ですが、ほとんどの病院で実施されていないクレジットカードによる支払いが近日できるようになります。このようなニュースをすばやくホームページに掲載できるのが強みです。

 

人と人が触れ合う職業ですから、挨拶することは勿論ですが、あたたかい心・やさしい言葉の触れ合いが必要ではないでしょうか。そういう意味も込めて、創立20周年を迎える7月1日に、接遇の第一人者である雨宮恵美さんの講演を企画していますので、ご期待ください。

 

H13/4/11

 

紫蘭会理事長   笠島 學